写真家・植田正治にとって砂丘は「どこをどう撮っても写真になる」「巨大なホリゾント」であり、オブジェとして群像を配 するには格好の場所でした。1939年の『少女四態』『群童』、翌年の『茶谷老人とその娘』など、すでに砂浜を舞台として撮影されていましたが、1949 年、鳥取砂丘での撮影会で、撮影場所としての砂丘に魅せられ、《砂丘劇場》が始まります。「奥行きのない平面な画面構成」のシュルレアリスムを思わせる作 品は、そのオリジナリティが世界的に評価され、1980年代には『砂丘モード』の斬新なセンスが若者に支持されました。今回は、世界で"Ueda- cho"として知られる群像演出写真の代表作『パパとママとこどもたち』、砂丘シリーズから『妻のいる砂丘風景』、清冽なエロティシズムを感じさせる『砂 丘ヌード』のシリーズ、そして、植田モダニズムの集大成『砂丘モード』のシリーズなど、10点余の作品を展示いたします。